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リンパ腫闘病記1

うちのフェレット「もも」は「リンパ腫」という不治の病に冒されています。先生の話によると状態はとても悪く、どんなに努力しても一年も持たないとのことです...

今の私にできることは、ももの余生をできるだけ楽しくすごさせてあげる事... そしてこのリンパ腫闘病記を見ていただいた方に実際の生の情報をお届けし、 リンパ腫の兆候リンパ腫の症状の知識を深めていただく事だけです。

 ▼リンパ腫とは?

 簡単に言うと、血液中のリンパ(白血球の一部)がガン化して増殖してしまう病気です。症状は、主に脇の下や喉のリンパ節が腫れたり、元気がなくなったり、体重が落ちたり、食欲が落ちたりと多岐に及びますが、なかなか症状が表面化してこない事もあります。特に、若いフェレットがリンパ腫にかかると急速に病気が進行する事が多く、大変怖い病気です。うちのもものような若くはないフェレットのリンパ腫は慢性経過をたどる事が多く、なかなか症状が表面化しない為、リンパ腫と気づかない事も多いです。(事実私もリンパ腫にすぐに気づいてあられませんでした)



どちらにしてもフェレットのリンパ腫は不治の病で、もしかかってしまっても完治させることはまず不可能です。なぜなら、リンパ腫は血液中のリンパがガン化しますので、血液の流れによって体中にガン細胞が回ってしまうからです。腫れているリンパを切り取ったとしても、その時はがん細胞が減りますが、いずれまた元に戻ってしまいます。(抗ガン剤の効果を高める為には効果がある場合もあります。)そのため、フェレットのリンパ腫の治療は寛解を目指してフェレットが楽に生活できるようにする事がメインになります。しかし、唯一の治療法である抗ガン剤も、寛解になることもあれば、全く効かない上に副作用だけ出て寿命を縮める可能性もあるそうです。

寛解...
簡単にいうと、病気から症状が消えた状態。一見すると直ったように見えるが、体の中にはガン細胞が残っている為「完治、根治」とは全く違う。フェレットにとっても楽である。

 ▼リンパ腫の兆候

 思い出せば、最初にももがあんまり元気が無いなと思い始めたのは半年位前(2002年10月ごろ)でした。なんだか今までよりあんまり遊ばなくなったような(本当に「ような」程度)気がしたからです。しかし、食欲は以前と変わらなかった事と、体重も落ちていない事、ちょうど引越しをして新しい環境になったばかりだった事から、病気かもしれないとはまったく思いませんでした。

今考えると、半年から一年位前にはリンパ腫になっていたのだと思います。上にも書きましたがリンパ腫は若令のフェレットは急速に進行する事が多い病気ですが、そうでないフェレットは慢性経過をたどる事がほとんどだからです。

本当に大きな症状らしい症状が無かった為、この時リンパ腫に、いや病気にさえ気づく事はできませんでした。他に気づいた事は、関係は無いかもしれませんが、一年位前から少しづつ太ってきていた事位です。

 ▼動物病院の誤診

 2002年5月20日
最初に病気かもしれないと気づき診察してもらったのがこの日...

その時の特筆すべき症状、状態は次の通りです。

  1. 以前のようには頻繁にクッククック言わなくなった。
  2. 寝ている事が明らかに多くなった。
  3. 耳と尻尾の毛が少し薄くなった。(腹部の脱毛はなし)
  4. ちょっとお腹が太り気味。(洋ナシ体型)
  5. 脇の下に小さなしこりがある。
  6. 食欲は変化なし

私は脇の下の小さなしこりからリンパ腫を少し疑いましたが、一緒に飼っていた同居人が「このしこり前からあったよ」の一言で、そこまでは心配していませんでした(たしかにみんなあるけれど)。でも一応心配だから...ということで、いつもの動物病院で診てもらったわけです。

その時の診察内容は、そこらじゅうをいじくり回したり、聴診器をあてたり、体重を量ったり、といったいわゆるいつもやる普通の診察でした。それが一通り終わった後、質問したい事を箇条書きにした紙を見ながらここぞとばかりにいろいろ質問したのですが、その時の答えはこうです。

私:「最近なんだか寝てばっかりなんですが...」

先生:「春ですからねー。やっぱり気候がいいと人間もフェレットも眠くなっちゃうんですよ。体重も食欲も落ちてないですから心配はいりません。人間でもそういう人には病人なんていないですから(笑)。季節の変化、環境の変化、フードの変化、いろんな要因がありますからね。(ちなみに二週間前からフードを変え始めていた)」

私:「なんだか尻尾の毛と耳の後ろの毛が少し薄くなっている気がするんですが」

先生:「耳垢がたまってますね。それで掻いちゃったりするんじゃないんですか?耳掃除はしてますか?」

私:「耳掃除は一週間に一度しています。明日やるつもりだったんですよ(汗)三日に一度位やらなきゃだめですかねぇ。掻いたりとかは特にしてないです。」

先生:「そうですか、でもいつの間にか掻いちゃう事もありますので、お耳を清潔にして様子を見てください。尻尾の毛はホルモンのバランスが崩れている可能性もありますね。3歳半だともう初老ですから。本格的に血液検査をして調べる事もできますが何も無い事が多いですね。それにフェレットの血を抜くのは暴れるので大変ですし、あんなに小さな体で時間をかけてとらなければいけないので、確定的な症状が無いのに抜くのはちょっとどうかとは思いますね。」

ちなみに今までは家のフェレットが健康だったので、血液検査をしてもらった事がありませんでした。とりあえずその時は、「へぇー、フェレットの血液検査って大変なんだー」とだけ思いました。

私:「この脇の下にあるしこりのようなものは大丈夫なんですか?」

先生:(もみもみ)「あーこれはもともとあるものですよ。ほら後ろ足にもあるでしょう?」

私:「筋肉みたいなものなんですかね。」←バカ

先生:「いや、これは脂肪みたいなものですね。」

他にもここに書きたい質疑応答があるのですが、ここはリンパ腫の情報を載せる為にあるので省略します。

先生がもうちょっと様子を見ることを勧めてくれたので、結局この日はそれだけで帰る事にしました。今思えば全て鵜呑みにした事と、病気の知識の乏しかった自分に腹が立ちます。結果的にこの診断は誤診だったわけですが、この先生を恨んだりする気持ちはまったくありません。(脂肪はどうかと思いますが)ただ、犬猫程一般的でないフェレットを診てくれる獣医さんは意外といても、その中のどのくらいの獣医さんが「一応診ますよ」的なスタンスなのかは考えさせられます。私達は本当の意味での「フェレットを診れる」獣医さんを見分けなければならないのでしょうね。

もものリンパ腫闘病記1

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