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飼育に必要なチェック事項

フェレットを飼育するには最低限の資格が必要です。飼育を考える以前にこういったことを考えてみましょう。もちろんこれが飼育に必要なチェック事項の全てというわけではありませんが 、是非参考になさってください。

 ▼最低限のお金がある?

フェレットを飼う事のマイナス事項でも書いていますが、フェレットを飼育するには意外とお金がかかります。(飼育してからが意外とお金がかかる)愛情がたっぷりあってもそれだけじゃダメってわけです。お金がたまってからフェレットを飼育しても遅くはありません。

 ▼毎日のお世話をかかすことなくできる

これは当然の事なのですが、きっちりやろうとすると意外と大変です。お水を取り替えたり、ご飯をあげたり、トイレのお掃除をしてあげたり、ブラッシングをしたり、といった具合にです。「きょうは面倒だから明日でいいや」は許されません。自分の子供だと思って責任を持ってお世話してあげなくてはいけません。また、毎日のお世話のほかにも爪切りや耳掃除、ケージの清掃、お風呂も入れなくてはなりません。

 ▼最低でも一日一時間はケージの外に出せる

一人暮らしの飼い主さんの場合 、フェレットはずっと一人で飼い主さんの帰宅を(寝て)待っています。フェレットは本当に良く寝ますが、起きている時はとっても遊び好きでやんちゃです。最低でも一日一時間はケージから出して遊ばせてあげる事が必要になってきます。そうでないとストレスでケージ内を荒らしたり、筋肉が退化してしまったり、病気になりやすくなってしまったりします。

 ▼食べ物や異物を散乱させないように努力できる。

フェレットは誤食の王様(?)です。下に落ちている物は食べ物でもそうでなくても何でも口にしてしまいます。もし消化できない物を食べてしまった場合、腸閉塞という生死に関わる病気になります。その場合、おなかを開けて取り出すか死かのどちらかになります。

また、人間の食べカスが落ちているようでも大問題です。甘い物だと糖尿病の原因に、万一チョコレートを食べてしまったらひとかけでも死に至る場合があります。

人間の食べ物の誤食については、「ちょっとぐらいなら大丈夫でしょ?」と思うかもしれませんが、よく考えてみてください。フェレットの体重は私たちのおよそ50/1しかないのです。私たちが10グラムの食べかすを落としたということは、フェレットにとってはどのくらいの量になるかは想像に難しくない(※)と思います。よって常にフェレットの視線でなにか危ない物はないかと探す事が重要になってくるのです。

※フェレットの体重1kgに対しての10gは、体重の1%です。50kgの人間に換算すると、500gの分量と等しくなります。ちなみに某ファミレスの大盛りライス+普通ライスが約500gです。お腹いっぱいです。(なんという例えでしょうか...)

 ▼危険な場所封じのためにお部屋の改造ができる

これがなにげに大変です。おそらくフェレット飼いの人の家は、見た目がきれいでない事が多いのではないでしょうか。やつら(笑)はかなり手ごわいです。生半可なお部屋の改造では簡単に突破されてしまう事があります。私はダンボールや百円ショップで買ってきた材料を駆使して危険な場所を封じているのですが、どうしても見た目が悪くなってしまうんですよね。きちんと加工すればきれいにもできますが、それだと時間とお金がかかるかもしれません。(うちも最初はきれいにやっていましたが、今は...)

まぁ要はフェレットに危険が及ぶ場所にいけないように出来るのならば良いってことです。

 ▼暑い時期はエアコンを常時つけっぱなしにできる

フェレットは大変暑さに弱い生き物です。その弱さは、気温が30度を超えると生死に関わるほどです。そのためエアコンは必須アイテムの内の一つです。エアコン代金をけちるようではとてもじゃないですが飼えません。扇風機をかければ大丈夫と思われる方もいるかもしれませんが、それはNGです。フェレットは汗をかけないので、扇風機の風を当てられてもまったく涼しくありません。もちろん地域にもよりますが、それでもエアコンは必須アイテムといっていいでしょう。

 ▼フェレットを診れる動物病院が近くにある

フェレットはペットとしてはやりだしたのが犬や猫に比べて昔ではない為、全ての病院で見てもらえるわけではありません。病院には結構お世話になるので、診てもらえる所が多い程安心できます。一箇所でも何とかなるかもしれませんが、お休みの日や、先生との相性、先生がどのくらいフェレットに詳しいかはピンキリです。加えて残念ですが、フェレットの医療においては誤診も多いので、セカンドオピニオン(主治医以外の医師の意見)の観点からも、診てもらえる病院は多い方が良いでしょう。地方だとしょうがない事もありますが、個人的には2箇所以上必要だとは思います。

加えて病院までの距離も問題で、通える距離でないと意味がありません。たまにしか行かないから...と思っても、いつ難病に侵され通院するかも分かりませんし、緊急を要する場合にも困ってしまいます。夏場の暑い時期の通院の可能性等も考えて、できるだけ近い場所に病院がある事が望ましいでしょう。

 ▼短気にならず、優しくしつける事ができる

「こっちは眠いのに深夜三時に出してコール」
「ケージをお掃除した一分後にケージ内でそそう」
「何度教えてもわからない」

このような、飼い主さんにとって不利益な事が起こった時、短気を起こさない自信はありますか?上記の事態は実際に私が体験した事でもあります。こんな事で怒っているようではフェレ飼いにはなれません。それにフェレットだって悪気があってそうしているわけではありませんから。そこには何らかの理由が必ずあるはずです。

それに、お掃除した後にそそうしたからといって怒ったりするのはちょっと違うかなって思います。フェレットの為にお掃除をしているわけですから、そのフェレットは汚す係りなのであって、怒るのはお門違いです。「愛の鞭」という人もいるかもしれませんが、そんな事をしなくてもフェレットの習性を活かせば覚えさせる事も出来ますし、用具に問題がある可能性もあります。(三角トイレだと失敗しやすい等)闇雲に怒らないで、冷静に原因を考える事がフェレットにとっても飼い主さんにとっても重要なチェックポイントになるでしょう。

中にはどうしても直らない事もあるかもしれませんが、それを大目に見てあげる位の器の大きさを持ちたいものです。よく「飼ってやってるのになんで言うことをきかないんだ!」とか言う人がいますが、フェレットは好きで飼われているわけではありません。自分が飼いたいから飼ったのですからそんな事は言わないでやさしくしてあげてくださいね。

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